解決事例


当事務所が取り扱った相続関連事例の一部を掲載しています。また、単なる手続事例(相続放棄申述や遺言検認申立など)やお客様から受任して活動した以外の事例(裁判所に選任された相続財産管理人など)は掲載しておりません。


種類 依頼者の立場 手続 紛争の内容 結論
遺留分減殺請求 被請求者 示談

父が亡くなったが、依頼者である長女に全ての遺産を相続させるとの遺言があった。しかし、もう一人の相続人である相手方(亡父の長男で依頼者の弟)が、弁護士を立てて(旧民法規定の)遺留分減殺請求権を行使した。遺産は多数の不動産であったが、交渉の中で相手方代理人は金銭での解決か一部不動産の単独所有を求めてきた。

相手方が独身であったこと、浪費癖があったことなどを踏まえ、金銭解決も単独所有も拒否した。全ての不動産につき旧民法の規定に沿って1/4の共有持分を認め解決した。(その数年後に相手方が死亡し、結果的に共有状態は解消した。)

他の相続人による遺産の独り占め

(不当利得返還請求)

請求者 訴訟

被相続人は亡父で相続人は子3名だったが,相手方(長男)が相続人代表者として預貯金を解約払戻した。しかし、相手方が払戻金を分配しなかったので、長女と二男(ともに当事務所に依頼)がそれぞれ約260万円の支払いを求めた。相手方は、「長女も二男も私(長男)が単独で全部相続することに合意していた」と反論していた。

訴訟提起前に相手方所有の自宅不動産について仮差押えした上で訴訟提起した。最終的には、相手方が、依頼者二人に対しそれぞれ200万円を支払うことで解決した。いわゆる勝訴的和解であった。
遺産分割 請求者 協議

依頼者の夫が亡くなり、遺産には自宅及び多数の農地、少ないながら預貯金があった。依頼者と相手方長女及び相手方二女とは数十年疎遠であったことから、住所も分からず、遺産分割協議ができなかった。そこで、戸籍や附票を取得し、遺産分割協議を申し入れた。

相手方二人とも相続の希望はなかった。そこで、全財産を依頼人が単独で取得することに同意いただき解決した。
遺産分割 請求者 協議

依頼人の夫が亡くなったが、亡夫とその前妻との間の子たちと相続トラブルが生じ、調停を申し立てられた。遺産は自宅の家土地と預貯金であった。

心情的な対立はあったが、遺産分割の内容に具体的な対立があったわけではなかったため、弁護士が介入することで冷静な話し合いができた。結局、自宅を売却し、その売却益と預貯金を法定相続分で分けることで解決した。
遺言無効確認 被請求者 訴訟

亡父が、依頼者である長男に特定の不動産を相続させる旨の遺言をのこしていたが、その内容に不満をもつ母や兄弟が、遺言が無効であることの確認を求め裁判所に訴訟提起した。

請求棄却の勝訴判決は濃厚であった。しかし、依頼者である長男としては、母子関係の悪化により今後の母の面倒をみることが出来なくなったことを心苦しく思っていたことや、早期の紛争解決を希望したこともあり、一定額の解決金を母親に払う代わりに、遺言書を有効とする(遺言書どおりの相続を認めてもらう)ことで和解した。
遺産分割 被請求者 協議

依頼者の夫が亡くなり、遺産分割が必要となった。相続人は妻であった依頼人と子一人。子は障害があり司法書士の成年後見人が付されていた。依頼者はこれまで、亡夫の法要を執り行い、亡夫名義の不動産の固定資産税の支払い等の負担もしてきていた。

これまでに依頼者が負担してきた費用や今後依頼者が負担するであろう費用の負担額を考慮するよう相手方後見人に要望し、預貯金の分割においてその負担額を考慮してもらう分割方法で解決した。
遺産分割 請求者 調停及び審判

母が亡くなり、相続人は父と依頼者(娘)のみと思っていたが、戸籍を調べたところ、異父兄弟の息子が二人いることが分かった(二人もそれぞれ父親が違っていた)。依頼者は二人には会ったこともなかった。

遺産は預貯金のみであったため法定相続分で分割しようと考え、事情と提案内容を記載した書面を二人に送付した。しかし、その内一人からは何らの連絡もなかったため、調停を申し立てた。連絡になかった相手方は出席せず、最終的には法定相続分で分割する審判を得て解決した。
遺言 遺言者 公正証書作成

介護施設で暮らす依頼者が遺言をのこしたいということであったが、足が悪く公証役場に出向けなかった。なお、依頼者は、子はなく、それまで定期的に連絡をくれていた二人の甥に相続させたいと考えていたが、今後も連絡をくれるか心配の様子であった。

弁護士が段取りした上で、公証人に施設まで出張してもらい、遺言を作成した。また、遺言の大まかな内容を二人の甥に伝えた上で、今後も依頼者を定期的に見舞うよう進言した。
遺産分割 請求者 協議

実母が亡くなり、土地10筆と家屋1棟(実家)が遺産であった。相続人は長女であった依頼者と県外に住む孫ら(亡長男の子で依頼者の甥姪)の3名であった。遺産分割が必要であったが、依頼者は甥姪とはほとんど交流がなく、かつ、甥は重度の精神障害があり施設に入居していることを知っており、当事務所の弁護士に対応を依頼した。

甥の入所施設に連絡を取ると、甥は事理弁識能力を喪失している常況であることが分かった。そこで、施設や親族の内諾も得た上で、裁判所に後見開始の審判を申立て、地元の弁護士に後見人に就任してもらった。その後、当該後見人弁護士と姪に、依頼者が全ての不動産を単独で相続する代わりに、それぞれに10万円の代償金を支払うことを提案し、合意を得た。
遺産分割 被請求者 調停

叔父と叔母の相続が発生し、依頼者は姪として相続人となった事案で、他の相続人から遺産分割調停を申し立てられた。被相続人である叔父叔母には相続人となった親族との交流がほとんどなかった一方、多額の遺産を残しており、依頼者には1000万円程度の相続が得られる見込みがあった。依頼者は、申立人の代理人には弁護士がついていたものの、その他の相続人は誰も弁護士に依頼しておらず、不当な分割にならないために当事務所の弁護士に代理人としての調停参加を依頼した。

申立人の代理人は当初、各相続人に法定相続分相当額の代償金を支払うとしていたものの、調停の中では、申立人が単独で相続するだけの調停条項案を提出してきた。当職が、代償金に支払いに関する記述がないと異議を述べると、申立人の代理人は「司法書士に指示された条項だ。私にはよく分からない」と不合理な弁明に終始したた。そこで、当職にて代償金を支払う旨も明確に記した調停条項案を作成し、それをもとに調停を成立させ、依頼者のみならず他の相続人も代償金を獲得した。
遺産分割 請求者 調停及び審判

夫が亡くなったが相続人は依頼者である妻のほかに夫の兄弟姉妹であり、遺産は自宅不動産が主たる財産で預貯金が少々の事案。依頼者である妻と夫の兄弟姉妹の間にはほとんど交流がなく、当職事務所に依頼があった。

依頼者の法定相続分は3/4であったが,他相続人から相続分を譲渡してもらうなどして最終的には遺産全てを被援助者が代償金なしで単独で取得できた。
遺産分割 請求者 調停及び審判

亡祖父名義の土地(地目は田)があり、財産的価値は乏しかったものの、依頼者は「将来世代に管理や遺産分割の負担を残したくない」と考え、遺産分割での解決を決意した。しかし、協議を申し入れても全く協力してくれない相続人がいたことから、当事務所に依頼した。

遺産分割調停を申し立てた。当初から協力してくれないかった相続人は調停にも不出頭で何らの意見も述べなかった。最終的には審判により、対象土地を依頼者が単独で相続でき、代償金も発生しなかった。
遺留分減殺請求 請求者 調停及び訴訟

依頼者の母が死亡したが、子のうちの一人(依頼者の兄)に全財産(事実上商業地域の土地のみ)を相続させる旨の遺言があった。そこで、依頼者の兄に対して遺留分減殺請求を行った。

相手方は「遺留分は存在しない」旨の主張を譲らなかった。そこで、最終的には訴訟を提起し、共有持分の登記手続を迫った。結果、共有を回避したいと考えた相手方から約250万円の金員の支払いを受けることで和解した。なお、解決までに3年あまりを要した。
遺産分割 請求者 調停

依頼者の父が死亡したが、遺産は実家の土地建物を含めた複数の不動産であった。共同相続人は依頼人の姉らや姪であったが、遺産分割の話をしても、姉らは「妹には相続させない」など話し合いに応じてくれなかった。そこで、遺産分割の調停を申し立てた。

調停においては、調停委員らを介して、姉らに対して法定相続分の規定を理解してもらった。その後、法定相続分に応じた分割案を提案したところ、姉らは納得してくれて調停が成立した。

被相続人の債権者による支払請求

(損害賠償請求と相続放棄)

被告 訴訟

長年交流がなかった被相続人(依頼者の弟)が数年前に死亡した。過去の裁判で弟に対する損害賠償請求権が確定していると主張する相手方から、被相続人の子全員が相続放棄しているから姉の依頼者が相続人であるとして支払いを求めて訴訟提起された。依頼者は、被相続人に債務があったことのみならず、子全員が相続放棄していたことも知らなかった。

訴状が届いた後、すみやかに、相続放棄の申述をしたうえで、訴訟において相続放棄を主張した。相手方は相続放棄の有効性を争ったが、有効性に何らの問題もなく、勝訴した(相手方の請求棄却)。

遺産(預金)の不正引き出し

(不当利得返還請求)

原告 訴訟

父母が相次いで亡くなったが、母の相続人とはならない異母兄弟の相手方が母の預金から2年ほどで2000万円程を引き出していたことが分かり、その返還を求めて訴訟提起した。相手方は、「父母の入所していた施設の費用に充てた」、「贈与を受けた」など主張したが、当方は、施設の費用を調べ上げ、贈与の理由もないこと等の反論をした。

少なくとも1200万円程度を相手方が不当に引き出し、領得したことが明らかになり、相手方から1000万円の支払ってもらうことと、父の相続について相続分の全部を譲渡してもらうことで勝訴的和解となった。

遺留分減殺請求

被請求者 示談

夫が亡くなったが、夫が生前に遺言書を作成してくれており、全遺産を相続した。しかしその後、夫とその前妻との間の子(夫とは長年交流なし)から、(旧民法規定の)遺留分減殺請求をされた。

相手方は、不動産の遺産について、価額弁償(代償金支払)を求めてきたが、それは拒否した。結局、相手方は、不動産の共有は望まず、預貯金の遺産の遺留分相当額のみを支払うことで示談を成立させた。

他相続人からの遺産の返還請求

(不当利得返還請求)

被請求者 訴訟

父親が死亡し、相続人は子4人で、そのうちの一人が遺産の現金のほとんどについて生前贈与を受けていたところ、他の相続人三人が、贈与の事実を争っていた。依頼者は、弁護士に相談することなく一人で対応していたが、他の三人が弁護士を立てて裁判を起してから当職事務所に相談に来た。相談のタイミングも遅く、依頼者が贈与の事実を証明できなければ敗訴してしまい状況であり、直接的な証拠はなかった。

相談時の依頼者の説明や主張は終始一貫しており信用できたため依頼を受けた。裁判では、亡父の生前、自宅を建ててあげるなど、他の子たち三人とは比べものにならないほど依頼者が亡父の生活の援助をしていた事実を具体的に明示した上で、亡父に贈与の動機があったことを強く主張した。その結果、完全な勝訴判決(請求棄却判決)を得た。相手方らは控訴したが、高等裁判所でも判決が維持(控訴棄却)された。